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シグマ建設株式会社

地震への対策

シグマのこだわりの施工をご紹介します

備えあれば 憂い無なし・・・ 地震への対策(耐震住宅)について


Technique

阪神淡路大地震の教訓と、近いうちに必ず発生すると言われている関東(東京を中心とした)大地震に対して備えなければなりません。家づくりにおいては耐震、制震、免震と対応策がある中で、制震、免震については、依然コストが高く採用できないのが実情ではないでしょうか。

そこでシグマでは、コストをアップさせずに地震に強い“耐震”住宅に力を入れております。木造の建物では、筋かいを入れ地震力や風圧力に抵抗させる耐力壁をつくるのが最もオーソドックスであり、コスト的にも優れています。 設計時には品確法の性能評価による耐震性能※の2等級(基準の1.25倍)さらには、3等級(基準の1.5倍)の強さ(3等級は1階の開放感によります)の耐震壁を設けるとともに当然のことながら耐震壁を“バランス良く配置”して凝ったつくりでありながら地震に強く、ねじれにくい建物をつくり続けています。

※品確法・・・住宅の品質確保の促進等に関する法律(平成11年施行)の耐震3等級を取得するには、耐力壁の強さの他に、床面や屋根面の強さ、継手や仕口の構造強度、さらに、基礎の強さ等についても規定があります。

では、当社の施工例について、耐震性能の説明をしてみます。


その1.必要壁量の計算(地震時に対する強さ)


Technique.1

地震への対策

(1)各階の床面積を計算します。

小計 合計
2階 2階の床面積 53.41 53.41m²
2階の吹抜けの面積 ※1 0
ロフトの面積×0.6 ※2 0
1階 1階の床面積 55.07 57.38m²
2階の持出しバルコニーの面積×0.4 ※3 2.31
オーバーハングの床面積 ※4 0

耐震性能を計算するときに注意しなければならない項目

※1…建築基準法(以降「基準法」といいます)上の床面積には算入されない部分
※2…ロフトなどは面積の60%を加える
※3…1階に部屋が無く、バルコニーだけが飛び出しているような部分は面積の40%を加える
※4…1階より飛び出している2階の部屋がある場合は、その飛び出している床面積を加える

(2)K値(1階の面積と2階の面積の比率で変化する係数)を計算します。

地震への対策

なお、総2階の建物のK値は1.0となります。

(3)必要壁量を求めます。

地震への対策

必要壁量は上の式で求めます。

地震係数は下表のようになります。

木造2階建て
  基準法(等級ー1) 性能表示(等級ー2(1.25倍)) 性能表示(等級ー3(1.5倍))
瓦以外の屋根 瓦屋根 瓦以外の屋根 瓦屋根 瓦以外の屋根 瓦屋根
2階
1階

例題の建物は金属板葺きの屋根ですので、瓦以外の屋根の部分の係数を使用します。 さらに当社では、常に2等級以上のレベルの設計をしていますので、2等級、3等級の必要壁量を計算してみます。

必要壁量の計算
等級ー2 2階 18×1.38×53.41 = 1.327cm
1階 45×0.96×57.38 = 2.479cm
等級ー3 2階 22×1.38×53.41 = 1.622cm
1階 54×0.96×57.38 = 2.975cm

その2.存在壁量の計算


Technique.2

実際に配置した耐震壁の量(長さ)を計算してみます。

(1)各階の床面積を計算します。

  耐震壁の種類 倍率 長さ 箇所数 小計 合計
2階 X方向 筋カイ 45×90 2.0 91 7 1.274 2.002cm
筋カイ 45×90 2.0 182 2 728
Y方向 筋カイ 45×90 2.0 91 9 1.638 1.638cm
1階 X方向
筋カイ 45×90 2.0 91 4 728 3.184cm
筋カイ 45×90 2.0 136 1 272
筋カイ 45×90 2.0 182 6 2.184
Y方向 筋カイ 45×90 2.0 91 14 2.548 2.548cm

※たすき掛けは、別々の箇所数として計算しています。


その3.耐震等級の確認


Technique.3

その1、その2の計算を元に、この建物の地震に対する強さをみてみましょう。

等級−2レベルでは

必要壁量        存在壁量 判定
2階 1.327cm   <   1.638cm   ※ OK
1階 2.479cm   <   2.548cm   ※ OK

※たすき掛けは、別々の箇所数として計算しています。

等級−3レベルでは

必要壁量        存在壁量 判定
2階 1.622cm   <   1.638cm     OK
1階 2.975cm   <   2.548cm     NO

※結果 1、2階共耐震壁のみの耐震等級は2レベルということになります。(2階では3等級のレベルである)