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シグマ建設株式会社

コンクリートへのこだわり

シグマのこだわりの施工をご紹介します

コンクリートへのこだわり

鉄筋量と耐震構造のことについて、現在騒がれておりますが、鉄筋コンクリート造とは、鉄筋とコンクリートがそれぞれの働きを満足させなければ、成り立たないものであります。鉄筋だけではなくコンクリートも当然重要なものなのですが、コンクリートの品質等が問題にされていない事に少々疑問を感じております。

完成後のコンクリートの品質については、施工時のコンクリート強度、打設方法、養生方法・期間等が、エンドユーザーに判別し難い事がその理由の1つであると思われますが、コンクリートは鉄筋量以上にデリケートなもので、特に住宅の基礎でコンクリートが使われる際、下請まかせで、資格を持った施工管理者が立ち会っている姿をほとんど見たことがありません。

そのことについては、当社は以前からしみじみと疑問を感じておりました。

当社は現在、
“コンクリートはただ流し込むものではなく、密に打ち込むもの”
この言葉をテーマに日々努力しております。
この言葉を皆様が理解出来るよう、ホームページを通じて下記のこと徐々に発信していこうかと考えております。

コンクリートへのこだわり

1.スランプと強度


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コンクリートへのこだわり

「スランプ」とは、コンクリートの流動性の程度を数値として表すのに用いられ又、コンクリートの品質にも大いに影響があるため、工事現場では打設前にスランプ試験を行います。スランプ試験に用いられる「スランプ値」とは・・・高さ30cmの円錐状の筒(スランプコーンといいます)に荷降ろししたコンクリートを充填し、ゆっくり(2~3)秒で引き上げます。

そして、筒に入っていた状態から何cm下がったかを測定した数値がスランプ値というわけです。ですから、数値が小さいほど硬練りのコンクリートといえます。水が多く含まれていれば軟らかくなり、コーンを引き上げればつぶれてしまいますが、水が少なく、硬練りのコンクリートは形を保とうとするので、コーンを引き上げてもつぶれる量は少なくなります。

それでは、スランプ値がコンクリートの品質にどのような影響を及ぼすかというと、軟らかいコンクリート、つまりスランプが大きいコンクリートは、当然水の量が多いので、材料が分離しやすくなり、柱や壁などでは上下の強度でばらつきが出るようなことも起こるのです。 建築の場合は、比較的断面が小さく、又、鉄筋も密に入っているため、コンクリートを打設する場合は、スランプを大きく(水を多く)したいところですが、耐久性等を考えると、やはりスランプは15cm以下で打設したいものです。


2.水セメント比


Technique.2

コンクリートへのこだわり

水セメント比とは、水(w)とセメント(c)の重量の比率w/c(%)のことをいいます。つまり、セメント量が同じであれば、水の量が少ないほうが水セメント比は小さくなります。

セメントの水和する(固まる)のに必要な水の量は、セメント重量の40%と言われています。(なお、40%のうち15%はゲル水として粒子の結合に役に立っている分だそうです。)40%を超える水分は、微細な毛細管の中に遊離しているため、コンクリートが乾燥すると、この遊離水が蒸発して乾燥収縮が生じ、ひび割れ等が出やすくなります。

ですから水セメント比が小さいほど・・・ 「強度は大きくなる」「耐久性が高くなる」「隙間が少なくなる」という傾向にあります。

しかし、現実に40%の水量ではバサバサしていて、かえってジャンカ*を起しやすくするなど、現場で打込むのは不可能です。国の指針では、普通コンクリートの単位水量は185kg/m3以下、水セメント比は65%と定められていますが、当社では水セメント比を50%に近づけるよう配合に気を配っています。

*ジャンカ:打設されたコンクリートの一部に砂利が多く集まって、カミナリおこしの様な状態になってしまった構造的に不良な部分をいいます。「豆板(まめいた)」ともいいます。コンクリート構造物に発生する代表的な初期欠陥です。

コンクリートへのこだわり

3.温度補正


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コンクリートへのこだわり

コンクリートが硬化し、強度が発現する過程において温度による影響は非常に大きいものがあります。
そこで、仕様書等は生コン打設から28日後までの期間で予想される平均気温によって設計基準強度よりも、強度の高い(割増といいます)コンクリートを打設することにしています。

普通ポルトランドセメントを使用している生コン(一般的な生コン)では、予想平均気温が16℃以上であれば、温度による補正は0(ゼロ)となり、8℃以上16℃未満が3N/mm2 分、3℃以上8℃未満が6N/mm2 分設計基準強度にプラスされて、工場から出荷されます。

当社は、深谷市内の現場の場合、設計基準強度を24N/mm2 としていますので4月21日~9月30日は、補正0(ゼロ)なので24N/mm2 の生コンを、10月1日~11月10日及び3月11日~4月20日は補正値の3N/mm2 をプラスして27N/mm2 の生コンを、11月11日~3月10日は補正値の6N/mm2 をプラスして30N/mm2 という強度の生コンを打設しています。

又、予想平均気温が3℃を下回るような期間は寒中コンクリート、25℃を上回るような期間は暑中コンクリートといって、上記とは別の調合や養生方法が定められています。


4.打設の方法


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まず、打設前日までの準備として、打設予定数量から適正な人員の確保と1時間当たりの打設量を割り出し、プラント(生コン工場)へミキサー車の必要台数を伝えます。

これは、プラントでコンクリートの練り混ぜが始まってから現場で打ち込みが完了するまでの時間が、外気温が25℃以下のときは120分以内に、25℃を超えるときは90分以内と定められていて、この時間は運搬に要する時間も含まれているので、現場で生コンが途切れることなく連続して打設できるように、又、待機時間が長くなって生コンの使用時間が過ぎないようにしなければなりません。

鉄筋コンクリート造の立ち上がり部分(1階、2階、3階・・・)を打設する際は、3m以上の柱や壁を1度に打ち上げることはしないで、2~3回に分けて、グルグル周回して打ち上げます。その際に重要なことは連続して打ち込むということです。※四角で回らなくてもよい。 1周してくる間に時間がかかりすぎると、コールドジョイントといって1周目と2周目の間あるいは、2周目と3周目の間で硬化が始まりその日に打設したにもかかわらず一体化しない部分をつくってしまい大きな欠陥となります。

最終的には“人”が全ての作業ですので当日の作業員には打設順序を良く理解してもらうと共に、コンクリート中の余計な空気を抜く作業を徹底してもらうことが重要です。


5.打設後の養生


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まず、国の指針では普通ポルトランドセメントを使用したコンクリート(一般的な生コン)の場合、冬場(寒冷期)は寒気から保護しつつ5日間以上コンクリートの温度を2℃以上に保つようにし、又、表面が乾燥しないように5日間以上散水するかシートなどで覆い、湿潤な状態に保つよう定めています。

コンクリートは硬化する際に熱(水和熱といいます)を発生します。特に硬化の初期段階に多く発熱しますので、この時期に水分が不足する(養生を怠る)と干上がった田んぼのように表面がヒビだらけになってしまい、見た目が良くないうえ、後々の耐久性にも悪影響を及ぼします。

さらに、コンクリートは初期段階で強度も急激に上昇しますので、 水養生によってクールダウンさせ、徐々に強度を上げていく方がヒビも発生しにくくなるのです。ですから、当社では、必ず水養生か(水が凍るような時期を除いて)シートで覆ってコンクリートの乾燥を防止しています。


6.レイタンス処理の目的と必要性について


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コンクリートへのこだわり

まず、レイタンスという言葉の意味ですが、コンクリートを打設してしばらくすると水が浮いてきます(ブリージング水)。この水の中にはコンクリートの中で遊離した微粒子の成分が含まれていて、それが固まったものがレイタンスです。

このレイタンスはコンクリートの打継ぎとなる部分(柱や壁となる部分)に強度のない不必要な膜を形成してしまいます。そのままの状態で上に柱や壁を打設してしまうと、前のコンクリートと一体化せず(肌分かれといいます。)になってしまうのです。ですから、当社では打設の打ち継ぎがある場合、高圧洗浄機を使用してこのレイタンスを必ず除去してから次のコンクリートを打設します。そうすることによって前のコンクリートとの付着性が良くなり打ち継ぎ部分との一体化が図れるとともに地震に対して一層強い建物になるのです。

当社では、打継ぎがある場合は必ず高圧洗浄機を使用してレイタンスを除去しています。


7.強い(良い)コンクリートとは?弱い(悪い)コンクリートとは?


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生コンの配合強度を上げただけでは強いコンクリートとは呼べません。なぜなら、それがスカスカな状態で打設されたらどうでしょう?鉄筋とコンクリートが協力し合ってないのですから、地震がくれば大きな被害を受けるはずです。又、水の多いコンクリートの場合はどうでしょう?

何度もいいますが、ヒビだらけの建物ができあがり、やがてそのヒビから雨水が入り、鉄筋を錆びさせ、錆で鉄筋が膨張し、コンクリートを爆裂させ、その塊が落下するかもしれません。

強いコンクリートにするには、鉄筋の配列に無理がなく、充分なかぶりが取れ、徹底した管理の元で打設してこそ可能となるのです。 シグマ建設は常に強くて丈夫な耐久性のあるコンクリート造りを目指しています。