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シグマのブログ更新情報ホームページの改善2
皆様こんにちは、社長の小野です。
今月初めにお約束したホームページの改善ですが、今回はその中の1つ、予算についてです。
シグマの家は完全注文住宅です。
ひとつとして同じ家はありません。
そのため見積もりも、形も材料も敷地も違うのだから坪単価でお出しすることができず、
部材、材料ごとに数量を拾い、工事契約時の見積もりのページ数は少なくても50ページほどになります。
このサンプルは実際にお客様にお出ししている見積もりの書式です。
サンプルを見ていただくと分かるように、各工事項目ごとに細かく拾っております。
しかし材料の名称を見ても、これは何?という内容もかなり多いと思います。
設計事務所さんの仕事をさせていただくときも同じ形式で見積もりをお出ししていますが、
設計事務所さんからは分かりやすいと好評をいただいております。
いろいろ見直してみると、やはり“プロ向け”のまとめ方だったかなと少し反省もありますが・・・
そこで現在、過去の物件のデータを洗い出し、シグマの家の特徴と金額について、
どのような結びつきがあるのか、今後の予算組みに生かせるようなデータ作りを行っております。
またそのデータを元に、これからのお客様により分かりやすく理解していただけるような、
新たな見積もり提出の方法を模索していく予定です。
今回はその途中経過として、2016年春から今春までに完成したシグマの設計・施工の住宅について、
契約時の見積書を参考に、26棟分のデータ分析を行いました。
坪単価ではなかなか説明しきれないと、先に申し上げましたが、
やはり金額と建物の規模というものは、切っても切れない関係性ということで、
まずは面積ベースでの分析を行いました。
そこで見えてきたことがあります。
それは坪単価における床面積の考え方です。
建築基準法上の延床面積にはガレージやバルコニーなどは含まれません。※ガレージは条件によっては含まれます。
もちろん床のない吹抜けや勾配天井も面積に加算されません。
シグマの家は実例を見ていただければ分かるように、吹抜けや勾配天井を多く取り入れています。
そのため、法定面積の数字よりも実際の空間は広かったり、ガレージやバルコニーの有無なども施工面積に影響があるため、
法定面積に加算されない、ガレージ・吹抜け、リビングなどの天井高のある勾配天井・バルコニーに一定の係数を定めて、
法定面積にその数値を加えて算出することとしました。
その係数は以下の通りです。
法定面積に加算されない部分の算定係数 | |
部分 | 係数 |
ビルトインガレージ | 0.77 |
2F天井まで高さを持つ吹抜け | 0.33 |
3m以上の高さを持つ勾配天井 | 0.22 |
バルコニー | 0.22 |
この算出方法で導き出した数値を『金額算定面積』とし、この面積を元に分析を進めました。
面積が出そろったところでまず始めに、26棟を以下の3つのグループに振り分けました。
1.金額算定面積が150㎡(約45坪)以下の2階建ての住宅 | 14棟 |
2.金額算定面積が150㎡(約45坪)を超える2階建ての住宅 | 8棟 |
3.平屋住宅 | 4棟 |
この3グループの中で今回は1項目の14棟の分析結果をご報告します。
今回、基本坪単価を算出するための建設費に含んだ内容は、次の通りです。
A.共通仮設工事費 |
B.建築工事費(住設機器・TV台などの造付家具含む) |
C.電気設備工事費(照明機器含む)※照明器具の灯数の平均は後日開示いたします。 |
D.給排水衛生設備工事(市街化区域での給水引込工事・市街化調整区域などの敷地外の給水・排水のインフラ工事・浄化槽工事は含まず) |
E.換気設備工事費 |
F.空調設備工事費 |
G.ガス配管設備費(14棟中3棟) |
H.設計業務・現場管理費・諸経費(確認申請・長期優良住宅申請(14棟中5棟)・保証制度保険料など含む) |
その他、建設費に含まれていない項目は、上記Dでのインフラ工事及び浄化槽工事費・地盤改良工事・外構工事の3工事費です。
ちなみに3工事費の平均は下記の通りでした。
建設費に含まない3工事費の平均金額 | |||
該当棟数 | 平均値 | 値の範囲 | |
市街化調整区域インフラ工事及び浄化槽工事費 | 6棟 | 1,015,986円 | 395,000円~2,093,270円 |
地盤改良工事費 | 4棟 | 523,830円 | 450,000円~700,000円 |
外構工事費 | 13棟 | 1,144,702円 | 441,888円~2,415,425円 |
市街化調整区域のインフラ整備はやはり、そもそもの金額を押し上げる傾向にあります。
また調整区域と言ってもその地域や場所によって状況は異なりますので、建築を計画する際には事前の調査が不可欠です。
地盤改良工事は14棟中4棟のみが行っております。
今回分析している14棟は深谷・熊谷・本庄周辺になります。
このあたりは比較的地盤が良好な地域だと思われます。
建設地によっては非常に軟弱な地盤の地域もありますので、土地購入から検討される方は、
地盤の強度にも目を向けてみるとよいかもしれません。
外構工事費は値の範囲を見ても分かるように、物件ごとに大きく差が開きます。
基本的には敷地が広いほど、外構にもお金が掛かります。
また建築工事に含めず、将来別途で外構工事を行う場合もあります。
さまざまな選択肢があるのが外構工事です。
さて、本題に戻ります。
シグマの家の新築工事において、市街化区域の地盤の強い場所であれば[建設費+外構工事費]×1.08が総工事費(税込)となります。
そこで14棟の建設費の平均と坪単価の平均を報告させて頂きます。
金額算定面積が150㎡(約45坪)以下の2階建ての住宅(14棟) | ||
平均値 | 値の範囲 | |
建設費(税別) | 26,501,741円 | 24,834,805円~30,732,732円(44.8坪) |
金額算定面積 | 135.47㎡(40.98坪) | 115.46㎡(34.9坪)~148.11㎡ (44.8坪) |
坪単価(税別) | 646,699円/坪 | 564,171円/坪~715,041円/坪 |
これは14棟中の平均なのですが、実は建設費、坪単価共に上位2棟は市街化区域の準防火地域又は準防火地域仕様の建築でした。
準防火地域では開口部や外壁材などの防火性能の要求が強まり、例えば窓ガラス工事費は通常の倍近くの金額になります。
そこで、準防火仕様の2棟をはずした12棟の平均金額を出し直してみました。
準防火地域仕様住宅2棟を除く150㎡(約45坪)以下の2階建ての住宅(12棟) | ||
平均値 | 値の範囲 | |
建設費(税別) | 26,002,190円 | 24,834,805円~28,042,265円(42.73坪) |
坪単価(税別) | 637,600円/坪 | 564,171円/坪~670,780円/坪 |
以上が今回の分析結果です。
およそ64万円/坪(金額算定面積45坪以下の2階建ての住宅) ※税別
これが現段階のシグマの家の平均的な建設費の坪単価のようです。
ここに外構やインフラ整備の金額が加わり、契約金額となります。
今回含んでいない、平屋と45坪超えの住宅の分析もこれから行っていきます。
また使用している素材によっての価格差なども提示できるようにしたいと思っております。
HPの改善を期に、さまざまな角度からシグマの建築を見直しているのですが、
こんなに気持ちをこめていたのに皆様に伝えきれていなかったと痛感しております。
また途中経過をまとめて、随時ご報告させて頂きます。
社長の小野でした。